オフィス勤務反対!コロナの欲の刺激が影響?  


新型コロナウイルス。

8月初め頃、過去最高の感染者数となった日本ですが、アメリカでは年初に過去最高となり、その後はおおよそ落ち着いているようです。

それに伴い、オフィス回帰する企業が増えつつあるのですが、社員の反発が、とても深刻な問題になっているとの事。


例えば、米アップルは、5月頃、週3日のオフィス勤務にするという方針に対して、一部の従業員が不満を訴えた事により、断念したとの事ですが、元はどうだったか?というと、週2日だったとの事です。

週2日のオフィス勤務を週3日に増やす事に対して社員が猛反発したという事です。

アップルに限らず、様々な企業で同じような事が起きているとの事…


おかしいと思いませんか?


新型コロナウイルスが流行る前は、普通にオフィスに出勤していた方々が、今では、ちょっとオフィス勤務の日数が増えるだけで猛反発するという事です。


月の小遣い3万円で、節約しながら過ごしていた人が、いきなり8万円貰えるようになったら、余裕を持てる生活に、とても喜ぶと思います。しかし、数か月もすれば慣れてしまい、それが普通になってしまうでしょう。
そして、1年ほど経った時に、また3万円に戻す!と言われたら、元の節約生活に戻すのは、とても大変そうですね… 
人は一度、制約を受けていた状況から、理想に近い状況(以前より、欲のまま過ごせる事が増えた状況)になると、再び元の制約を受ける状況にはなかなか戻れません。猛反発したくなるわけです。

オフィス勤務に対する社員反発はこれと同じと考えます。


テレワークは、オフィスワークと比べると、
 ・朝ゆっくり寝ていられる。
 ・外出準備をしなくて良い。
 ・満員電車に乗らなくて良い。
 ・仕事後すぐプライベートタイムになる。
 ・上司の顔を見なくて済む(?)
等、”楽さ(欲)”を刺激する要素が満載です。


新型コロナウイルスが流行る前、オフィス勤務は普通の事で、「あ~ 会社行きたくないな~」なんて会話もあったのが、新型コロナウイルスの影響で「会社に行かなくて良い!」という選択肢を得てしまったのです。それが2~3年も続くうちに、楽な状況が多い(欲のまま行動できる事が多い)オフィスに出勤しない生活が普通となり、今更「オフィス勤務をしてください!」と言われても、なかなか受け入れられないという事です。


人は欲に打ち勝つのは難しいですね。
一度、楽な事に慣れてしまいと、なかなか元には戻れない。



様々な、負の影響を及ぼしている新型コロナウイルス。

オフィス勤務と言われただけで猛反発してしまう程、欲を刺激した事が、ビジネスにおいては、一番大きな負の影響ではないかと感じています。

ビジネスクリエイション事業部
事業部長 河口英二