
社内コミュニケーションが活性化しない本当の理由

「社内コミュニケーションをもっと活性化したい」
オフィスづくりのご相談をいただく中でも、よく耳にするご要望の一つです。
そのためにコミュニケーションスペースを設けたり、カフェスペースやラウンジをつくったりする企業もあります。
しかし実際には、期待していたほどコミュニケーションが活性化しないことがあります。
なぜなのでしょうか。
私たちは、その原因の一つに、
「コミュニケーションが活性化した状態を望むこと」と、「その状態をつくるための行動を望むこと」は別である
という点があると考えています。
「コミュニケーションの活性化」に反対する人は少ない
たとえば社員の方々に、
「社内コミュニケーションが活性化することについて、どう思いますか?」
と質問したとします。
おそらく、多くの方が「良いと思う」と答えるのではないでしょうか。
社員同士の仲が良く、気軽に話ができる。
困ったことがあれば、部署を越えて相談できる。
仕事の合間には、同僚と楽しく会話ができる。
そんな会社は、働く側から見ても魅力的です。
では、多くの社員が「良い」と思っているのに、なぜ実際にはコミュニケーションの活性化が難しいのでしょうか。
そもそも「活性化する」とは何をすることなのか?
ここで一度、「コミュニケーションを活性化する」とは何をすることなのかを考えてみます。
すでに仲の良い社員同士が、いつも通り楽しく話しているだけでは、コミュニケーションの範囲は変わりません。
これまであまり接点がなかった人同士が話す。
違う部署の社員と知り合う。
普段は話さない人との関係が生まれる。
こうした変化があって初めて、組織全体のコミュニケーションは広がっていきます。
つまり、「コミュニケーションを活性化する」ということには、
「これまであまり話したことのない人と、新たな関係をつくる」というプロセスが含まれています。
しかし、これは意外とハードルの高い行動です。
「仲の良い状態」と「仲良くなりにいく」は違う
会社以外で考えてみると、分かりやすいかもしれません。
たとえば、
「近所の人たちが仲良く、交流の活発な街と、近所付き合いがほとんどない街。どちらが良いと思いますか?」
と聞かれれば、「交流の活発な街」と答える方も多いと思います。
ところが、
「では明日から、近所に住んでいる話したことのない人に、自分から声をかけて仲良くなってください」
と言われたらどうでしょうか。
急にハードルが上がります。
会社でも同じです。
「部署を越えて社員同士が仲良く交流している会社」は良いと思う。
でも、
「では、ほとんど話したことのない別部署の社員に、自分から話しかけて仲良くなってください」
となると、積極的にやりたい人ばかりではないでしょう。
私たちは「活性化した後」をイメージしている
では、なぜ多くの人が「コミュニケーションの活性化」に賛成するのでしょうか。
「社内コミュニケーションが活性化することについて、どう思いますか?」
と聞かれたとき、多くの人がイメージするのは、
コミュニケーションがすでに活性化した後の状態なのではないでしょうか。
社員同士が仲良く、話しやすい。
部署間の壁もなく、困ったときには気軽に相談できる。
自分も気の合う人たちと楽しく働いている。
その状態が魅力的だから、「良いと思う」と答える。
ところが、その状態をつくるためには、
今まであまり話したことのない人に自分から話しかけ、関係をつくっていく
というプロセスが必要になります。
「コミュニケーションが活性化した会社は良いと思いますか?」
と聞かれたとき、質問する側も、質問される側も、
そこまで具体的なプロセスを意識していないのではないでしょうか。
だから、
「コミュニケーションの活性化には賛成している。でも、それを実現するための行動までは望んでいない」
という、一見矛盾した状態が生まれます。
これが、
「コミュニケーション活性化には賛成しているのに、実際にはなかなか活性化しない」
という現象が生まれる理由の一つではないかと、私たちは考えています。
今回の内容は、YouTubeでも詳しくご紹介しています。
「社内コミュニケーションが活性化しない本当の理由|実は社員は望んでいない?」
ぜひ、動画もあわせてご覧ください。
■関連動画
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社内コミュニケーションが活性化しない本当の理由|実は社員は望んでいない?
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【オフィスレイアウト術】リフレッシュスペースをつくっても使われない理由②|レイアウトの問題
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